ダイエットをされた後（している時）こころの風邪のようにメンタル面で不安を抱えている方が増えてきています。
以前より過食気味になってしまったり、気分や体調も悪くなって、その矛先が日々の食事に向けられていき、その後の自己嫌悪などで、さらにメンタルも低下気味に…
「痩せたい！」と思ってダイエットを始めただけなのになぜ、メンタルが不安定になるのでしょうか？
それはダイエットは「食べ物」の栄養が関わりますが、同時にメンタルを左右する「脳」にも栄養が大きく関わるからです。脳を機能させている「脳細胞」は思考も司る「脳内ホルモン」を作りします。ですから大切な脳細胞にも栄養が必須になります。
ダイエットを頑張れば綺麗になれる、理想の自分に近づける…そんなポジティブな目標がある一方で、ダイエットがメンタルに影響を与えることもあります。
無理な食事制限や過度な運動は、ストレスや不安を生む原因となり、心身の健康を損ねてしまうことがあります。
また、代謝や栄養不足、血糖値の乱れなど、身体のメカニズムが関係していることも見逃せません。
この記事では、ダイエットとメンタルの関係をテーマに、成功するダイエットのポイントや健康的に痩せる方法をご紹介します。
心と身体のメカニズムを理解し、長続きするダイエット習慣を作りましょう！この記事を読むことで、心にも身体にも優しいダイエットを知ることができ、新しい自分を楽しむ第一歩を踏み出せることを応援しています！
今回は、こころとカラダの栄養ダイエットでカウンセリング栄養コーチをしている管理栄養士の筆者が「ダイエットとメンタルの関係～心と身体のメカニズムを知る！」をお伝えしていきますので、ぜひご覧ください。
目次
ダイエットがメンタルを不安定にさせやすい３つの理由
私たちは口から食べる食べ物（栄養）でできていますが、それはカラダを機能するだけではなく、こころ（感情）にも影響を及ぼし、その感情を司る（司令塔）が脳を機能させている脳内ホルモンです。
ですからダイエットでもし、必要な栄養が欠損すれば、こころも不安定になっていきます。
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①脳に必要な栄養が摂れていない
脳もれっきとした「臓器」になりますので、栄養が不足すれば正常な機能を果たさなくなります。
偏らない、極端さがないお食事でしたら本来は不足することは、さほど心配はないのですがダイエットなどは「太るから！」「カロリーがあるから！」など安易に食事を減らしやすくなります。
ですから一部の栄養がとれても、他の栄養が足らなくなるので必然に「脳の栄養」も不足していきます。
そのことから脳内ホルモンの活動も正常にできなくなり不安定になります。
②脳に必要な栄養が他に回される
脳が最優先していることは何かご存じですか？
それは「生きること」です。
ですから何かしらの「偏りあるお食事」「減らしたお食事」で生きるためのエネルギー源のもとである炭水化物の糖質が必要量に満たされないと、脳は他の栄養素を糖質（ブドウ糖・グルコース）に変えていきます（このことを「糖新生」と言います）。
生きるためのエネルギー源を作るので、本来は「脳」の栄養に回されるはずであった、たんぱく質や脂質が糖質のグルコースになってしまうので、脳内ホルモンのバランスがアンバランスになってメンタルもアップダウンが目立つようになっていきます。
③過度の我慢で脳の栄養を減らす
私たちは美味しく楽しく食事をしたり、何か幸せを感じることがあると脳内ホルモンでもっとも重要な働きをする幸せホルモンと言われるセロトニンも増えていきます。
ただ、我慢をしすぎると、ストレスホルモンと言われているコルチゾールがたくさん分泌されやすくなって、セロトニンが減りだしてきます。
そうなるとセロトニンは脳全体の脳内ホルモンをまとめる役目も担っているので、他の脳内ホルモンも暴れやすくなり、気持ちの起伏が、自分の意志と反して、出やすくなります。
ダイエットとメンタルの深い関係～誰もが抱える心の影響
ダイエットはただ体重を落とすだけの行動ではなく、心にも密接に関わるものです。特に、無理な食事制限や過度な運動によるストレスは、心を不安定にさせる原因となります。
イライラしたり、やる気が出なくなったり、気分が落ち込んだりする体験をされた方も多いのではないでしょうか？メンタルが不安定な状態では、ダイエットを成功させることは難しいだけでなく、心の健康を損ねるリスクも伴います。
ではなぜ、ダイエットがメンタルに影響を与えるのか？このセクションでは、ダイエットとメンタルの深い関係について丁寧に解説していきます。心を穏やかに保ちながらダイエットを継続するためのヒントをご紹介します。
ダイエットがメンタルに影響する理由を知ろう
前セッションでもお伝えしたように無理な食事制限や過度な運動は、ストレスホルモンである「コルチゾール」を増加させ、心に負担をかけます。
食事を極端に減らすとエネルギー不足が続き、脳内のセロトニン（幸福ホルモン）が減少し、イライラしやすくなります。
また、「痩せなければならない」というプレッシャーも精神的な負担となり、焦りや不安を増幅させることがあります。
このような状況が続くと、ダイエットそのものがストレスとなり、挫折の原因になってしまうのです。だからこそ、心理的な配慮をしながらダイエットに取り組むことが大切です。
ダイエット成功のカギは「無理」なく心を穏やかに保つこと
ダイエットに成功するには、自分の心を穏やかに保つことが重要です。思い切った食事制限をするのではなく、できるところから偏らないようにバランスよく食べられていけるとよいですね。
また、「完璧にやらなければいけない」といった考え方は捨て、少しずつ改善していく姿勢を持つことが大切です。
心をポジティブに保つためには、小さな成果に目を向けることや、頑張りを自分で褒める習慣を作るのも効果的です。無理をせず、楽しみながら継続することが、心地よく痩せる秘訣です。
血糖値と脳ホルモン～大切なメカニズムを理解する
ダイエット中によく耳にする「血糖値」。実はこの血糖値の変動が、心にも大きな影響を与えることをご存じですか？
血糖値の乱れが続くと、集中力ややる気の低下、さらにはイライラを引き起こす原因となります。また、脳内ホルモンの分泌も血糖値と密接に関係しており、ダイエット中の食事法が重要になります。
このセクションでは、血糖値とメンタルの関係について解説するとともに、血糖値を安定させる食事の工夫や生活習慣について具体的にお伝えします。
食べ方のポイントを知ることで、心も体も快適に過ごせるダイエットが実現できていきますようにと願っています。
血糖値の乱れがメンタルに及ぼす影響とは？
血糖値が急激に上がったり下がったりすることを「血糖値スパイク」と言います。この状態は、エネルギー不足を起こし、イライラや疲労感を引き起こします。
また、血糖値が安定しないと、脳内で幸福ホルモンであるセロトニンの生成が鈍り、不安定な気持ちになりやすくなります。
この状態が続くと、日常生活にも支障をきたします。ダイエット中は特に注意が必要で、食事のリズムを整えながら血糖値を安定させることがメンタルケアにもつながります。
ダイエット中の脳ホルモンバランスを整える方法とは？
脳ホルモンのバランスを保つためには、血糖値を安定させる食事が大切です。
まずは、糖質を摂る際は先に野菜などのおかず類から順番に食べはじめると、ゆっくりと吸収されやすくなります。
また、たんぱく質や良質な脂質を積極的に摂ることで、脳や体に必要なエネルギーを補給することができます。さらに、規則正しい食事タイミングや十分な睡眠はホルモンバランスを整えやすくなります。メンタルも体調も整える食生活を意識しましょう。
ダイエットにおける代謝のメカニズムを味方にしよう
ダイエットを頑張っているのに、なかなか体重が減らない…そんな経験はありませんか？
その原因の一つが「代謝」にあるかもしれません。代謝とは、私たちの体がエネルギーを生み出す仕組みのことです。この代謝が低下していると、消費するカロリーが減り、ダイエットの効率が下がってしまいます。
特に、無理な食事制限や極端なダイエットは代謝を悪くする要因の一つです。反対に、代謝を高めることができれば、日常生活の中で効率よく脂肪を燃焼し、健康的かつ無理のないダイエットが実現できます。
このセクションでは、代謝のメカニズムを正しく理解し、代謝を味方につけるコツをご紹介します。効率的なダイエットを目指すために、代謝を意識した健康的な方法を取り入れていけるといいですね。
食べないダイエットが逆効果になる理由
「とにかく食べなければ痩せる」という方法は、一見効果があるように思えますが、実は逆効果になることが多いです。
食事を極端に減らすことで一時的に体重が落ちても、体がエネルギー不足を感じて代謝が低下してしまいます。その結果、同じ食事量でも脂肪を燃やしにくい体質になり、リバウンドしやすくなります。
さらに、代謝が落ちると冷え性や疲労感を感じやすくなり、メンタルにも悪影響を及ぼします。健康的に痩せるためには、必要なエネルギーや栄養をしっかり摂取しながら、代謝を落とさない工夫が必要です。
ダイエットに成功するための第一歩は「食べながら痩せる」という意識を持つことです。
代謝を上げる食べ方や運動のヒント
代謝を高めるためには、日常の食事や運動に工夫をすることがポイントです。まず、ライフスタイルの関係もあるかもしれませんが朝食を摂る習慣をつけましょう。
朝食は代謝をスタートさせるスイッチの役割を果たします。また、たんぱく質を積極的に摂ることで筋肉の維持や増加を促し、基礎代謝が上がりやすくなります。
さらに運動を取り入れることで、脂肪燃焼効果を高めることができます。特に筋トレは、筋肉量を増やし代謝を持続的に上げる最適な方法です。
ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動と筋トレを組み合わせて行うことで、効率よく代謝を上げることができるでしょう。
食事と運動をバランスよく取り入れて、代謝を味方にしながら健康的にダイエットを成功させましょう。
食べて痩せる！「栄養」を活かした健康的なダイエット法
「ダイエット」と聞くと、「食べないこと」のイメージが強いかもしれませんが、それは大きな間違いです。体を支えるためには適切な栄養が必要不可欠であり、食事を抜いてしまうと健康を損ね、最終的には痩せにくい体になってしまいます。
特に、現代人にはビタミンやミネラル、たんぱく質など必要な栄養素が不足しているケースが多く見られます。このセクションでは「食べながら痩せる」ための栄養の力と具体的な食事方法を紹介します。
必要な栄養を取り入れることがダイエット成功のカギであり、心身の健康を守るためにも欠かせません。正しい食事を実践しながら、美しさと健康を両立させるダイエットを始めてみましょう。
栄養不足がメンタルにも身体にも及ぼす影響とは？
ダイエット時に栄養不足が起きると、体だけでなくメンタルにも悪影響を及ぼします。必要なエネルギーや栄養素が不足すると、脳がスムーズに働かなくなり、イライラや無気力感を感じやすくなります。
特にビタミンやミネラルが不足すると、ホルモンバランスが乱れて精神的な不調を引き起こすこともあります。
また、体調不良や疲れやすさが続くことで、ダイエットのモチベーションが失われ、結果としてリバウンドしやすくなります。栄養をしっかり摂ることは、ダイエットを成功に導くだけでなく、心身の調子を整えるためにも非常に重要です。
「栄養」を味方にした無理のない食事法
無理なく食べながら痩せるためには、栄養をバランスよく食事に取り入れることが大切です。たんぱく質を中心に、食物繊維やビタミン、ミネラルをしっかり摂ることを意識しましょう。
たとえば、肉や魚、大豆製品など、たんぱく質の豊富な食材を活用すると良いです。また、野菜や果物を組み合わせることで、ビタミンやミネラルを補給できます。
糖質を完全にカットするのではなく、全粒穀物や玄米など消化が緩やかな炭水化物を選ぶこともポイントです。栄養豊富な食事を取り入れることで「食べる＝太る」という意識を変え、健康的なダイエットを楽しみましょう。
リバウンドしないために～ダイエット後の心と体をケアする大切さ
ダイエットの成功は「体重を減らすこと」だけではありません。むしろ、ダイエット後の心と体の状態をどう維持するかが大切です。
せっかく苦労して痩せても、その後リバウンドしてしまうと、ダイエットの努力が無駄になるだけでなく、身体にも大きな負担がかかってしまいます。これは特に無理なダイエットをした場合に多く見られる問題です。
また、ダイエットが終わったと思い、元の生活に戻ることで食生活が乱れたり、運動習慣がなくなると、体型をキープすることが難しくなります。
それでは、リバウンドを防ぎ、心身ともに健康を維持するにはどうしたら良いのでしょうか？本章では、ダイエット後も健康的な生活を続けるための習慣や、リバウンドを防ぐ具体的なコツについて解説します。
ダイエット後の「反動」を防ぐポイント
ダイエット後、「好きなものを食べたい！」と急激に食事量を増やしてしまうことが、リバウンドの一番の原因です。
急にカロリー摂取量を増やすと、身体が再び脂肪を溜め込みやすくなり、痩せる前の状態に戻ってしまうことも少なくありません。
これを避けるためには、ダイエット後も少しずつ食事を増やしていく「リバウンド予防期間」を設けることが大切です。
また、日常生活で健康的な食事と適度な運動を続けることが重要です。
例えば、1日の食事の半分を野菜やたんぱく質中心にしたり、週に数回のウォーキングなどを習慣化することで、リバウンドのリスクを大きく減らせます。ダイエット後も節度を保った生活を意識することが、長期的な成功へとつながります。
健康的な身体と安定した心を保つためのステップ
ダイエット後の生活で大切なのは「ルールを作りすぎない」ということです。制限ばかりを意識するとストレスになり、結果的にメンタルが疲れてしまいます。
そのため、「楽しく・無理なく続けられる習慣」を作ることがポイントです。
例えば、週に1度だけ好きなスイーツを楽しむ「ご褒美デー」を設けたり、友人や家族とアクティブに過ごす時間を増やしたりすると良いでしょう。
また、自分が痩せたことに対する努力を褒める習慣や、心地よい環境を整えることも効果的です。食事、運動、メンタルケアの3つをバランスよく整えることで、健康的な体型と心の安定を長く保てます。
【まとめ】
ダイエットは体重を減らすだけでなく、心と体の健康を守りながら取り組むことが非常に重要です。本記事では、無理のあるダイエットがメンタルや身体に悪影響を及ぼす可能性、そして健康的で持続可能な方法について解説しました。
血糖値や脳ホルモン、代謝といった体のメカニズムを理解することで、適切な方法を選べるようになります。
また、「食べないで痩せる」のではなく「栄養を味方につける」ことが健康的なダイエットのポイントです。さらに、ダイエット後も安定した心と体を維持する生活習慣を整えることで、リバウンドを防ぎ長期的な健康を目指すことができます。
無理のないペースで、自分に合った方法を見つけることが、ダイエット成功の秘訣です。これからダイエットに挑戦する方や、悩んでいる方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください！健康と美しさを両立した理想の体型づくりを応援しています。
最後に…
このように、ダイエットとメンタルは深く関わっています。極端な、そして食べないダイエットをされると、このようにメンタルに響きやすくなります。
・食事の面では摂食障害
・こころの面では気分障害（うつ傾向）
そして、日頃より、生きづらさを感じている方などは、さらにメンタル面にも出やすい状況にもなりやすくなります。
もちろん、偏らない、極端な食事制限のない、またストレスが軽減されているダイエットであれば、健全なダイエットになってメンタル面も安定しやすくなり、さらに向上していきます。
ダイエット、されどダイエット
どうか、
「こころとカラダは密接につながっている」
「食べ物を大切にすることは自分を大切にすること」
を忘れないでいってくださいね。
管理栄養士 平野ふみ
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