ダイエットを始めるきっかけは、人それぞれ違います。見た目を変えたい、健康を守りたい、誰かに好かれたい…。その背景には「心」と「体」の両方が密接に関わっています。
私は思春期に極端な食事制限を繰り返し、リバウンドや過食嘔吐を経験しました。痩せたい一心で努力しても、心が満たされないままでは体も整わず、むしろ苦しみが増してしまうのです。
振り返ると、食べ物は敵ではなく味方であり、心が安心できる環境こそが健康的なダイエットの土台でした。
この記事では、私自身の体験を通して「心と体」を整えることの大切さをお伝えします。無理な制限ではなく、安心感を持ちながら続けられる習慣づくりが、あなたの本当の笑顔につながります。
ダイエットの落とし穴から抜け出し、心と体を味方にするヒントを一緒に見つけていきましょう。
今回は、▶こころとカラダの栄養ダイエットでカウンセリング栄養コーチをしている管理栄養士の筆者が「心と体を整えるダイエットの本質|摂食障害から気づいた私の体験」をお伝えしていきますので、ぜひご覧ください。
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目次
きっかけは人それぞれ|ダイエットの始まり
ダイエット…その背景には必ず「心」と「体」の両方が密接に関わっています。
何か足らない自分を補うために…痩せたい思いで必死に努力しても、気がつけば心は苦しいままで、そして毎回、体重計に乗っては一喜一憂。そんな経験はありませんでしたか?

この章では私自身の体験から「きっかけは人それぞれ」という視点から、心と体を整えることの大切さをお伝えします。
無理な制限ではなく、安心感を持ちながら続けられる習慣づくりが、自分の本当の笑顔につながります。
ダイエットの落とし穴から抜け出し、心と体を味方にするヒントを一緒に見つけられるきっかけになったら幸いです。

生い立ちや環境が心身に影響することも…
人の心と体は、生まれ育った環境や日常の出来事から、知らず知らずに影響を受けることが良いも悪いもあります。
家庭の状況や人間関係、学校での経験などは、表面的には元気に過ごしていても、内面に少しずつ積み重なり、心身のバランスに影響を及ぼします。
例えば、幼少期に寂しさや不安を抱えた経験は、食べることや生活習慣に表れることがあります。
逆に、周囲からの温かい支えや安心できる環境は、心を守り、体の健康にもつながります。
私自身も、家族の変化や学校生活の中で「心の空白」を感じた時期があり、それが食べる行動や体重の変化に繋がっていきました。
振り返ると、生い立ちや環境は「心と体のあり方」を形づくる大切な要素であり、ダイエットや健康を考える上でも無視できない背景だと感じています。
もし、自分を振り返った時にそう感じるのであれば、その出来事に後悔や、そして自分を責めたりするのではなく、そんな中でも、頑張ってきた自分に寄り添い、労わってあげて欲しいと…
そのことが、自分の心身が回復してくる上で、もっとも大切なことと、自分の経験からも心から思います。
環境と心の状態が食行動に与える影響
食べるという行為は、単に栄養を摂るためだけではなく、心の状態や家庭環境に大きく左右されることもあります。
安心できる環境では食事が「楽しみ」や「団らん」として機能しますが、孤独感や不安が強い環境では「食べること」が心の隙間を埋める手段になりやすいのです。
例えば、寂しさやストレスを抱えていると、過食や拒食といった極端な食行動に結びつくことがあります。
逆に、心が安定していると食事は自然とバランスが整い、体も健やかに保たれます。
私自身も家庭環境の変化や心の不安定さが、食べ方や体重に結びついてしまった経験があります。
つまり「心と体」は切り離せない関係にあり、食行動はその鏡のような存在です。
ダイエットや健康を考える際には、食べ物だけでなく、心の状態や環境を整えることが欠かせないのだと思います。
思春期とダイエットの落とし穴(私の経験談)
思春期は心と体の変化が大きく、誰もが自分の容姿や周囲の目を気にしやすい時期です。
そのため「痩せたい」「綺麗になりたい」という気持ちが強くなり、極端なダイエットに走ってしまうことも少なくありませんよね。

私自身もこの時期に、カロリー制限や無理な食事法を繰り返し、リバウンドや過食嘔吐を経験しました。
痩せることだけに意識が集中すると、心が不安定になり、食べ物が「敵」に見えてしまうことさえあります。
しかし本来、食べ物は心と体を支える大切な「味方」です。思春期のダイエットの落とし穴は、栄養不足や体調不良だけでなく、自己肯定感の低下や人間関係の不安などの「生きづらさ」にもつながります。
この章では、私の体験から見えた思春期に陥りやすいダイエットの罠と、その背景にある心の状態を振り返りながら、健康的に痩せるために必要な視点をお伝えします。
心と体を整えることが、真の意味での「ダイエット成功」へと導いていってくれます。

500kcalダイエットや極端な制限の体験談
ダイエットを始めた頃の私は「痩せればすべて良し」と思い込み、1日500kcalに抑える極端な食事制限を続けていました。
主食を果物1個に置き換え、肉や魚も限られた量しか食べず、お菓子やジュースは完全に制限。夏休みの間に8kg痩せることができましたが、体は常にフラフラで、暑さや空腹に耐えるだけの日々でした。
見た目の変化に一時的な喜びを感じても、心は不安とストレスに覆われ、食べ物が「敵」に変わっていったのです。
極端な制限は一時的に体重を減らせても、心と体のバランスを崩し、リバウンドや摂食障害につながる大きな落とし穴になります。
振り返ると、健康的に痩せるためには「制限」ではなく「整える」ことが大切であり、心と体を味方にする視点が欠かせないと強く感じています。
リバウンドと過食嘔吐の始まり
極端な食事制限で一時的に体重が減ると、その成功体験に安心してしまいがちです。
しかし、制限が続くほど心と体は強いストレスにさらされ、やがて反動が訪れます。
私自身も「痩せたい」という気持ちに支配され、少し食べただけで我慢できずに食べ過ぎてしまい、その後に強い後悔を抱えるようになりました。
やがて「食べ過ぎたら吐けばいい」という思考に変わり、過食と嘔吐を繰り返すようになりました。
これは一時的に安心感を得られるように見えて、実際には心身をさらに追い詰める行為でした。
リバウンドや過食嘔吐は、痩せたい一心で始めたダイエットが、逆に健康を損なう大きな落とし穴となる典型的な例でもありました。
振り返ると、心と体を整える視点を欠いたままでは、どんな方法も長続きせず、むしろ苦しみを深めてしまうのだと痛感しています。
痩せたい気持ちが強すぎると逆効果になることも
「痩せたい」という気持ちは、ダイエットを始める大きな原動力になります。しかし、その思いが強すぎると、心と体に逆効果をもたらすことがあります。
過度な食事制限や極端な運動は、一時的に体重を減らせても、心に不安やストレスを積み重ね、結果的にリバウンドや過食につながっていきます。
私自身も「痩せなければ嫌われる」「痩せれば幸せになれる」と思い込み、食べ物を敵視してしまった経験があります。
けれども、痩せることだけに執着すると、本来の目的である健康や笑顔から遠ざかってしまうのです。
大切なのは「痩せたい」気持ちを否定することではなく、その気持ちを心と体を整える方向へと変えていくこと。
安心できる習慣や栄養バランスを意識することで、ダイエットは苦しみではなく、未来につながる前向きなものへと変わっていきます。
心と体の密接なつながり
私たちの「心」と「体」は、切り離せないほど密接につながっています。
気持ちが落ち込んでいるときには食欲がなくなったり、逆にストレスが強いと過食に走ってしまったりする経験は、多くの人が持っているのではないでしょうか。

これは単なる気分の問題ではなく、脳内ホルモンや自律神経の働きが関係しており、心の状態が体の反応に直結してしまう「心と体」のメカニズムでもあります。
私自身も、心が不安定な時期には食べ方が乱れ、体調を崩すことがありました。逆に、安心感を持てる環境や人とのつながりがあると、自然と食事も整い、体調も安定していったのです。
つまり、ダイエットや健康を考える上で「心」と「体」を別々に扱うことはできないんですよね。心が満たされることで体も整い、体が健やかであることで心も安定する。
この相互作用を理解することが、無理のないダイエットや幸せなライフスタイルへの第一歩になります。
この章では、心と体の密接な関係を具体的な体験や栄養の視点から紐解き、安心して続けられる習慣づくりのヒントをお伝えできたらと思います。
▶ はじめてでも安心して受け取れる、整えるヒントをまとめました

セロトニンやコルチゾールなど脳内ホルモンの働き
心と体のつながりを理解する上で欠かせないのが、脳内ホルモンの働きです。代表的なものに「セロトニン」と「コルチゾール」があります。どちらも欠かせない大切なホルモンではあります。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、心の安定や安心感をもたらす役割を担っています。食事や日光浴、適度な運動によって分泌が促され、心身を前向きに整えてくれる存在です。
一方で、ストレスが強くなると分泌されるのが「コルチゾール」。これは体を守るためのホルモンですが、過剰に分泌されると不安感や疲労感を増し、食欲の乱れにもつながります。
私自身もストレスが強い時期には食べ過ぎや過食嘔吐に陥り、逆に安心できる環境では自然と食事が整っていきました。
つまり、脳内ホルモンのバランスは心と体の状態を映し出す鏡のようなもの。ダイエットや健康を考える際には、栄養や生活習慣を通じてこのバランスを整えていけることが大切なことではあります。
心が満たされないと食べ物に依存しやすい
心が満たされない状態が続くと、人は食べ物に依存しやすくなります。寂しさや不安を抱えているとき、食べることで一時的に安心感を得られるため、過食や間食が習慣化してしまうことがあります。
これは「心の空白」を埋めるための行動であり、栄養の必要性とは別の次元で食べ物を求めてしまいやすくなります。
私自身も心が不安定な時期には、食べることで安心しようとし、結果的に体調を崩した経験があります。
逆に、心が満たされているときには自然と食事量が整い、食べ物を「楽しみ」として受け止められるようになります。
つまり、食行動は心の状態を映し出す鏡であり、心が満たされないままではダイエットや健康習慣も長続きしません。
食べ物に依存するのではなく、心を整える習慣を持つことが、安心して続けられるダイエットへの大切な一歩になるのだと思います。
心と体を整えるためにできる習慣
心と体を整えるためには、特別なことをする必要はありません。日常の中で小さな習慣を積み重ねることが大切です。
例えば、朝の光を浴びることでセロトニンが分泌され、心が安定しやすくなります。食事では「栄養を敵にしない」意識を持ち、バランスの取れた食べ方を心がけることで体も整います。
また、深呼吸や軽いストレッチなどのリラックス習慣は、自律神経を整え、心身の緊張を和らげてくれます。
さらに、日々の中で「ありがとう」と感謝を意識することも、心を満たし、安心感につながります。
私自身も、こうした小さな習慣を無理なく自分の歩幅で取り入れることで、過食や不安から少しずつ距離を置けるようになりました。
心と体は密接に結びついているからこそ、無理のない習慣を続けることが、ダイエットや健康を前向きに支える力になっていきます。
管理栄養士を目指した私の転機
私が管理栄養士を目指すようになった背景には、過去のダイエットや摂食障害の経験が深く関わっています。
極端な食事制限や過食嘔吐を繰り返す中で、「食べることは敵ではなく、本来は心と体を支える大切な味方なのだ」と気づいていきました。

その気づきは、ただ痩せるためではなく、安心して食べられる習慣を整えたいという願いへと変わっていきました。
振り返ると、心が不安定なときほど食行動が乱れ、体調を崩すことが多かったのですが、栄養を正しく理解し、心を整える習慣を持つことで少しずつ回復できたのです。
この経験から「同じように悩む人の力になりたい」と強く思うようになり、管理栄養士という道を選びました。
資格を目指す過程は決して楽ではありませんでしたが、学びを重ねるほどに「食べることの価値」を伝える使命感が育ちました。
この章では、私が管理栄養士を志すきっかけとなった転機を振り返りながら、心と体を整える栄養の力についてお伝えしていきます。
栄養士を志した背景
私が栄養士を志した背景には、過去のダイエットや摂食障害の経験が深く関わってはいます。極端な食事制限や過食嘔吐を繰り返す中で、食べ物を「敵」として扱ってしまった時期がありました。
しかし、心身の不調を繰り返すうちに「食べることは本来、心と体を支える大切な味方なのだ」「やっぱり栄養は大切だ」と気づいたように感じます。
その気づきは、ただ痩せるためではなく、安心して食べられる習慣を整えたいという願いへと変わっていきました。
振り返ると、心が不安定なときほど食行動が乱れ、体調を崩すことが多かったのですが、栄養を正しく理解し、心を整える習慣を持つことで少しずつ回復できました。
この経験から「同じように悩む人の力になりたい」と強く思うようになり、栄養士という道を選びました。食べ物の価値を伝えることは、心と体を整えるサポートにつながると信じています。
「食べ物は敵ではなく味方」という気づき
ダイエットを繰り返していた頃の私は、食べ物を「敵」として扱っていました。食べれば太る、我慢すれば痩せる――そんな極端な考え方に縛られ、食事の時間が恐怖に変わっていたのです。
しかし、心身の不調を繰り返す中で、少しずつ「食べ物は本来、心と体を支える味方なのだ」と気づくようになりました。
栄養を正しく摂ることで体調が安定し、心も落ち着きを取り戻す経験を重ねるうちに、食べることへの恐怖心が和らいでいったのです。
食べ物は私たちを苦しめるものではなく、未来へとつなげる力を持っています。安心できる習慣を整え、栄養を味方にすることで、ダイエットは「制限」ではなく「整える」ものへと変わります。
この気づきが、私が管理栄養士を志す大きな転機となり、同じように悩む人へ「食べ物の価値」を伝えたいという思いにつながりました。
起業や栄養指導につながるストーリー
管理栄養士を志した経験は、やがて起業や栄養指導へとつながっていきました。
過去に食べ物を「敵」として扱い、心身を苦しめた体験を乗り越えたからこそ、同じように悩む人に寄り添いたいという思いが強くなったのです。
資格取得後は、ただ知識を伝えるだけでなく「安心して食べられる習慣」を整えるサポートを意識しました。
食事指導の場では、栄養バランスだけでなく心の状態にも目を向け、無理なく続けられる方法を一緒に探すことを大切にしています。
その積み重ねが「自分の世界観を形にしたい」という起業への決意につながりました。食べ物を味方にし、心と体を整える習慣を広めることは、私自身の使命でもあります。
起業や栄養指導の活動は、過去の苦しみを希望に変え、未来へとつなげるストーリーとなりました。
▶無理なく続けるための「3ステップ」、まずは気軽に受け取ってみませんか

【まとめ】

ダイエットを振り返ると、私たちが本当に求めているのは「痩せること」そのものではなく、その先にある願いです。
自分に自信を持ちたい、笑顔で過ごしたい、安心できる毎日を送りたい――そうした本当の望みを見つけることが、ダイエットを続ける上で最も大切な土台になります。
数字だけを追いかける極端な制限は、心と体を苦しめ、リバウンドや摂食障害といった落とし穴につながりやすいものです。
だからこそ、まず意識したいのは「心と体を整えること」。
栄養を敵にせず味方にし、安心できる習慣を積み重ねることで、自然と体は健やかに整い、心も安定していきます。
ダイエットは制限ではなく「整える習慣」であり、その視点を持つことで無理なく続けられ、未来につながる前向きなものへと変わります。
痩せることだけにとらわれず、本当に叶えたいことを見つけることが、健康的なダイエットの第一歩なのかもしれませんね。
整えブログでは、他にも心と体を整えるヒントを発信しています。
必要な方に、そっと届きますように。
🔗「整えメモ」シリーズのブログ一覧
📚参考文献
–厚生労働省「健康づくりのための食生活指針」
–世界保健機関(WHO)「World Mental Health Report」
–平野ふみ著「摂食障害を乗り越え管理栄養士に 自分のことを好きになるダイエット」
【あとがき】
この記事を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
ここまで綴ってきた内容は、私自身が過去に経験した葛藤や不安、そしてそこから学んだ「食べ物との向き合い方」の記録でもあります。
ダイエットはただ痩せるためのものではなく、心と体を整え、自分らしく生きるための習慣づくりだと気づいたとき、ようやく前向きな一歩を踏み出すことができました。
もし今、食べ物や体型に悩み、苦しい気持ちを抱えている方がいたら、どうか「食べ物は敵ではなく味方」だということを忘れないでほしいと思います。
心が満たされると自然に食事も整い、体も健やかに変わっていきます。無理な制限や孤独な努力ではなく、安心できる習慣を少しずつ積み重ねることが、未来につながる力になります。
私が管理栄養士を目指したのも、同じように悩む人に寄り添い、安心できる選択肢を届けたいという想いからでした。
この記事が、あなたにとって「自分を大切にするきっかけ」となれば嬉しいです。これからも、心と体を整える習慣を一緒に探していきましょう。